ちょこっとカンボジア 4 ・ カンボジアってこんな国

カンボジア旅行記に入る前に、簡単にカンボジアって国を紹介します

まぁガイドブックの受け売りですが、なるほどって思っていただければ幸いです

前回は主にシェムリアップ目線でしたが、今回はプノンペン目線で紹介します

https://yukemuri-manpuku.seesaa.net/article/201611article_3.html

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正式国名:カンボジア王国(Kingdom of Cambodia)

面積:18.1万平方キロメートル(日本の約2分の1弱)

人口:約1.601万人(2017年統計)

平均寿命:68.47歳

全人口に対し65歳以上の高齢者が占める割合:わずか4%

首都:プノンペン

公用語:クメール語(カンボジア語)

民族:人口の90%がカンボジア人(クメール人)


世界遺産:アンコール遺跡群、プレア・ヴィヒア寺院

そして2017年の7月にサンボー・プレイ・クックの遺跡群が登録されました








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カンボジアはインドシナ半島の南に位置し、まわりをタイ、ラオス、ベトナムに囲まれ、南はタイ湾に面しています

メコン川が北から南へ500kmにわたり貫流し、ベトナムのメコンデルタへ続きます

中央平原にはアジア最大のトンレサップ湖があり、かつては国土の7割が森林で「森の国」とも呼ばれていました

最近は森林伐採が進み、現在は5割に減少したと言われています

しかし沿岸部には手つかずのマングローブ原生林が残り、貴重な自然生態系を維持しています

また、海岸線には天然の良港シアヌークヴィルがあり、近年この沖合で油田が発見され現在開発中となっています

カンボジアは電気をタイとベトナムから買ってる為に大変電気事情が悪く、電気が通っていない家も多く国民の9割は薪で炊事をしていると言われています

ソーラーパネルで溜めた電気で小さなランプを灯す家もありますが、郊外の村はほとんど真っ暗になります

首都のプノンペンは近代化が進んでいますが、下水道やゴミ処理はかなり遅れています

また、交通事情は最悪と言ってもいいぐらい渋滞が激しいです







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カンボジア入国に際しビザが必要で、出入国カードもイミグレで提出します

出入国カードはパスポートにホッチキスで留められ、出国の際に回収されます

通貨はカンボジアリアルKHRで、KHR100≒2.5円となります

アメリカドルが流通しているので、旅行者はアメリカドルの小額紙幣を多めに用意するのがベストです

1ドル≒4000リエルとなります

時差は-2時間で、英語は観光地ではまぁまぁ通じます

治安はシェムリアップに比べかなり悪く、貴重品はしっかり管理しなくてはなりません

旅行のベストシーズンは11月から1月ですが、近年雨季がズレて11月初旬は雨が残るようです

旅行中に感じたカンボジアの物価ですが、缶ビールはスーパーで約0.5ドルです

レストランでは1.6ドル~4ドルと言った設定でした

1ドルに満たないおつりは、現地通貨のリエルとなります

水はホテル&ツアー中にもらえたので、一切買っていないので料金は不明です

トイレは事情はさほど悪くはありませんが、寺院内にはほとんど無いのでホテルなどで済ますのがお奨めです

チップ制のトイレは1か所だけありましたが、総じてペーパーの無いトイレも多いので持参しましょう

ちなみに有料トイレの値段は500リエル、約12円ちょっととなります


画像右下のピンクの紙幣が500リエル札となります

500リエルなんて聞くとそこそこ高額に感じますが、500リエル札8枚で1ドルと覚えておくと便利です

すなわち枕銭に500リエルでは少なすぎるし、ましてや100リエル(画像左紙幣)では小バカにした金額と言う事になってしまいますので注意して下さい


カンボジア旅行に際し、$1、$5、$10と、なるべく小額紙幣を多く持って行く事をお奨めします

現地通貨が必要な場合もあるので、空港等で水を買って早めに手にする事をお奨めします
※ しかし多くは必要としないので、0.5ドル分ぐらいのリエルで十分です(2000リエルほど)






シェムリアップ市内にはほとんどタクシーは無く、旅行者の足はトゥクトゥクかバイクタクシーとなります

それに比べ首都のプノンペンは少しタクシーが走っていますが、流しはお奨めできません

タクシーを利用するならホテルで用意してもらうのがお奨めです

そうなると、やはりトゥクトゥクが手軽な足と言っても良いでしょう

値段はもちろん交渉次第ですが、少々チップをはずんで安全な移動をする方が賢明です

電圧は220VでプラグはA型とC型、安ホテルでもAC兼用のコンセントが多いようです

物価は総じて安いので、ケチケチせずにチップをはずむつもりで楽しむのが良いと思います







カンボジアの歴史について簡単に説明します

1~2世紀頃インドシナ半島に扶南(1世紀から7世紀にかけてメコン川下流域からチャオプラヤーデルタにかけて栄えたヒンドゥー教・仏教の古代国家)が興り、港町オケオを中心に商業国家として栄える

6世紀頃扶南の属国であった真臘(初期のクメール人の 王国)が勢力を増し、7世紀前半には扶南を吸収し勢力を増します

その後802年にシャヤヴァルマン2世が国内を統一し、アンコール王朝を成立

アンコール王朝の最盛期は12世紀前半で、この頃アンコール・ワットを造営されたと言われています

13世紀には中国によるアユタヤ王朝の侵入で混乱が続き、16世紀~18世紀には中国やタイ、ベトナムの鑑賞で混乱が続いたそうです

1863年にフランスの保護領となり、1941年にシアヌーク国王が即位

第2次世界大戦中の1945年に独立宣言を行うも、日本の敗戦で再びフランスの保護領となる

その後シアヌークは粘り強く独立運動を続け、1950年に完全独立を果たします






カンボジア内戦について


1960年代シアヌーク王は米国との断交を宣言

1970年に親米家のロン・ノルがクーデターを起こし、クメール共和国を樹立します

これに対しシアヌーク王を擁護した共産主義勢力(後のクメール・ルージュ)が、ポル・ポトを中心にロン・ノルに対抗すべく内戦が勃発します

1976年にポル・ポトは首相に就任し、私有財産の没収、農村での強制労働、知識人の虐殺を行います

ベトナムの支援を受けて結成されたヘン・サムリン率いるカンボジア救国民族統一戦線がプノンペンを制圧し、クメール・ルージュはタイ国境近くに敗走します

1982年にはヘン・サムリンに対抗してシアヌーク派、ソン・サン派、クメール・ルージュの三派連合政府(クメール人民民族解放戦線)を樹立し内戦が激化

1991年に4勢力の当事者と18か国が集まり和平協定が結ばれ、内戦は終結しました

1993年にシアヌークは再びプノンペンに戻り国王になり、2004年に子供のノロドム・シハモニが王位に継ぎました

ポル・ポトは170万人もの人々を虐殺したと言われています

虐殺された方は一説には200万とも300万とも言われ、当時の人口は800万人ほどだったと言うからその虐殺数の多さがどれぐらいのものだったか容易に想像がつきます

正確な死者数はわからないそうですが、この前代未聞の大量虐殺はわずか4年の間に行われたそうです

知識人と言われた人々にいたっては実に6割以上が殺され、国民に課せられた使命は農作業や土木工事などで、ひたすら黙々と働き続ける事だけだったそうです





カンボジアの地雷について

1980年代のポル・ポトによる内戦時に、カンボジア全土に大量の地雷が埋められました

この地雷はそもそも殺りくを目的としておらず、あえて死なない程度の破壊力だったそうです

すなわち、殺さずに片足程度だけに損傷を与える事が主たる目的だそうです

傷つきながらも生きて帰す事で、地雷の恐怖を多くの人が目にするようになります

その恐怖を目の当たりにする事で地雷への恐怖を植え付け、相手の戦意を失わす事が目的だったそうです

まさに悪魔の兵器、悪魔の所業と言わざるを得ませんね

現在も国境付近などに多くの地雷が埋まっていますが、観光地などでは地雷の心配は無くなっています


首都プノンペンはようやく観光客を受け入れ始めたと言っても過言ではありません

ホテルやレストランも、まだまだ受け入れ態勢は整っていません

プノンペン国際空港の入国審査もやたら時間がかかります

空港から市内への道も大渋滞しています

働いている人は自宅でお昼ご飯を食べる為、昼休み前後もかなり渋滞します

道路の整備や横断歩道の整備も整っていなく、道を渡るのは一苦労です

信号無視は当たり前、逆走だって歩道の走行だってお構いなし

治安もけして良いとは言えないので、十分注意が必要です

この記事へのコメント

2017年11月21日 00:11
カンボジアの現代史を読むと、暗澹たる気持ちになります。
90%クメール人の国ですから、民族対立ではないですよね。
宗教の対立でもないようですし。
イデオロギーの対立でここまで憎しみ合うんですかね。
だとすると、朝鮮半島の行く末もますます気になってしまいます。
と、硬い話になってしまいました。
それにしてもシアヌーク国王の在位期間は、断続的とは言え、長いですねえ。
2017年11月22日 08:56
シアヌーク国王は89歳で亡くなられたそうですが、かなり長命ですよね
しかしその間まさに波乱万丈の人生だったようですね
シアヌークが国王時代は国民からかなり慕われていたそうですが、現国王になってからはそれほどでもないとガイドさん言っていましたよ

ポルポトは独裁体制を確固たるものにすべく、医者や教師、あるいは学生らに国を再建するのを手伝ってほしいと集め、片っ端から虐殺していったそうです
更にはめがねをかけているだけ(勉強して知識がありそうだから)で殺されていったそうです
自分のおかしな政治に異を唱えられないよう、教養がある者は全て抹殺しようとしたそうです
その説明を聞いている時は何とも言えない気持ちになりましたよ・・・(T_T)
2017年11月23日 00:09
カンボジアは、行ってみたい国の1つです。
でも、他にも行きたい国もあるし、死ぬまでに行けるかどうか。
なので、今回のレポートも楽しみにしています。
ポルポトの虐殺があった、その国を見てみたいです。まあ、私の奥さんは行きたがらないかもしれませんが。
2017年11月23日 09:09
行きたいと思っていれば絶対行かれますよ!
凡蔵さんらしくありませんね
諦めたらダメだし、絶対行くって思って下さいよ
だってインドより近いし、玉数が多いのでお手頃ツアーなどはたくさんあります
それにシェムリアップの場合は直行便がなく、どこかで乗り継ぎなのでさらに選択肢は増え、値段的にも手頃なのがいっぱいあります
関空からだとソウル経由、あるいはホーチミン経由が便利だし、きっとお手頃価格で色々選べると思いますよ
プノンペンは積極的のお奨めはできませんが、シェムリアップはお奨めできます
オールドマーケットやナイトマーケットなど、安全ですごく楽しめるので奥様と一緒も全然OKだと思いますよ
遺跡がお好きなら尚更ですが、他には象乗り体験、バルーン、プール付のホテル
お洒落なバー、可愛い東南アジア雑貨、おっと、幻想的な朝焼けや夕日などなどありますからね

自分ももっと深くポルポト関連の施設などを見学したいんです
それと人柄の良いカンボジアの人々、のんびりとしたシェムリアップの風景
そんなものを体験したく、いつかまた行きたいと思っています
2017年11月23日 23:36
カンボジアは悲惨な歴史物語、しかも最近の話ですよね。そんな場所に生まれていたらどうだったのだろうか?と当地で思いました。
まだまだ貧しくて大変だと思いますが、何とか平和状態が守られているだけありがたいことです。こうやって旅行にも行けるのですから。
シェムリアップのホテルのドアボーイに1ドルあげたら、それ以降こちらをマダム扱いにしてくれて、ちょっと過剰なサービスをしてもらいました。それだけ貧しい現実の中に生きているのだな~と痛感しました。
2017年11月25日 09:12
ベトナム戦争も酷かったですが、カンボジアの大虐殺も酷過ぎますよね
そうですね、もし自分がこの国で生まれていたらと思うと、彼らのようにたくましく生きて行けるか分かりません
カンボジアはようやく辛い時期を乗り切りつつありますが、もうひと頑張りしてほしいと思います
ただ、現在かなり中国資本が入ってきているんです
目先の損得勘定に惑わされず、キチンとした日本の企業などと提携を結んで躍進してもらいたいです
ドアボーイに1ドルですか?
なるほど過剰なサービスを受けたんですね
よっぽど彼は嬉しかったんでしょうね
ひと月の給料が15000円ぐらいと言う人がまだまだ大勢いるようですからね
農村部では現金収入はもっと少ない場合も珍しくないと聞きましたよ
2017年11月28日 13:06
なるほど!
旅行ガイドとしても国説明としても完璧な内容ではないでしょうか、今回の記事に補足でガイドなど見るだけで旅が出来るような気がしてきましたよ

やはり国によって歴史はいろいろ、日本などは特異なケースなのかもしれませんね
2017年11月29日 09:08
え~、ガイドブックの受け売りですが、なんとなくカンボジアってのはこんな国かとイメージしていただけたらなあと思います
今回もガイドさんの親戚が大勢犠牲になったと言っていました
ほとんどの国民は何らかの形で犠牲者と関係があるとも言っていました
むしろ身内で犠牲者が出てない人はほとんどいない、それぐらい多くの犠牲者が出たって事だそうです(T_T)
2017年12月02日 22:55
ん~~かなりの、カルチャー・ショックです!
でも、お年寄りが、かなり少ないっていうのは、驚きです・・・先進国以外は、みな、そうですけど。
カンボジアの国旗って、こんな国旗だったんですね、知らなかったです。
ポル・ポト政権って、怖いですよね・・・つい最近のような気がしますが。
2017年12月03日 07:44
時々見かけるお年寄りは物乞いだったり、地雷の被害で足が無いとか
なんだか負の時代を連想させられますよ
物乞いは露骨にお金を無心してくるので、遭遇するとちょっと辛いです(T_T)

ポル・ポトは世界5大最悪の虐殺者に入ると言われているそうです
自国民をこんなに殺りくした、まさに悪魔だと思いますよ・・・

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