ベトナムの旅 19 ・ ベトナム戦争で使われた兵器
ベトナム戦争で使われた兵器と言うと、真っ先に思い浮かぶのが、ナパーム弾や枯葉剤ですよね!
ベトナム戦争証跡博物館の後編に入る前に、この戦争で使われた兵器について少し話をしたいと思います
ナパーム弾や枯葉剤の他にも、親爆弾の中に大量の子爆弾を仕込んだクラスター爆弾があります
また、クラスター爆弾の一種のパイナップル爆弾やボール爆弾などの小型高速爆弾も多く使用されました
これらはあまりにも非人道的過ぎると現在は使用禁止、あるいはかなりの制限がされています
人を殺戮する兵器に人道的も何もあったもんじゃない、全ての兵器が非人道的なんですけどね
どんな戦争にも言えますが、戦争では最新鋭兵器の実験的使用や弾薬などの在庫処理的な側面もあると思います
在庫がなくなる事による兵器産業の活性化、戦争特需による内需拡大とかね・・・
ナパーム弾で焼かれた森です・・・
ベトナム戦争で森林や住民を焼き払ったナパーム弾は特に粘性が低く、効果的に拡散するように作られていました
また、燃焼時間も長くなるように作られており、通常は10秒~30秒程度で燃え尽きるのに対し、10分前後も燃え続けたそうです
ベトナム戦争ではこのナパーム弾が400,000トンも航空機から投下されました
正確な統計は出ていないんですが、ナパーム弾と枯葉剤で国土の3分の2もの森林やマングローブの森が焼失されたと言います
現在では、残酷で非人道的との批判から公式に廃棄処分され、アメリカ軍は保有していないそうです・・・
クラスター爆弾のイメージ画像です
現在禁止の動きが出ていますが、全て禁止と言う事ではなく、10個未満の爆発性子弾しか含まない
それぞれの爆発性子弾の重量が4キロ以上である、単一の目標を察知して攻撃できるよう設計されているなどの条件で使用が認められています
クラスター爆弾自体が禁止になるのではなく、中の子爆弾の数が規制されるってのもおかしな話ですよね
枯葉剤を散布するアメリカ軍機です
枯葉材散布の目的は、ベトコンの隠れ家であるジャングルを絶滅させる事、それと同時に農産物を汚染し、食べられなくする事でした
しかしこれが後々まで強い影響が残り、今もベトナムの人々を苦しめているのです
◇ 枯葉剤の種類と作用は主に次のあげるものです
散布された枯葉剤は日本でいう除草剤に近い薬剤で、エージェントと呼ばれました
ベトナムでは主にオレンジ、ホワイト、ブルーの3種類のエージェントが用いられ、オレンジとホワイトは、植物の成長や代謝を阻害するものです
このうち特に大量に使用されたのがダイオキシンを大量に含んだエージェント・オレンジでした
散布から24時間以内に木々の葉は変色を始め、そして1ヶ月すこしで落葉します
新芽を殺すため除草剤は繰り返し撒かれ、その濃度は通常使用時の10倍に及び、結果的に枯葉剤は密林のあらゆる植物を殺していきました
枯葉剤の影響で下半身がつながった結合双生児、べトちゃんドクちゃんはご存知の方も多いと思います
しかも恐ろしい事になかなか代謝せずに体内に蓄積し、その子供や更にその子供にも影響する事も確認されています
最新の研究結果ではダイオキシンが直接人体に影響を及ぼすのではなく、ダイオキシンがホルモンに成りすまして遺伝子を狂わせてしまうというものです
自ら人体を傷害するのでなく、誘導された遺伝子が暴走していくので、極微量のダイオキシンでも重篤な障害を引き起こすという事が分かってきています
ベトナム戦争で使われた枯葉剤、エージェントオレンジに含まれているダイオキシンの総量は500kgと言われています
ニューヨーク市の840万人の住民は、たった80gのダイオキシンが市の水道系に入っただけで、ほぼ全員死に至る とされています・・・
これらの事を総合的に見ると、やはり実験的要素も多分にあったのだと思います
いくら戦争とは言え、このような事は到底許される事ではないと思います
ベトナム戦争証跡博物館の後編に入る前に、この戦争で使われた兵器について少し話をしたいと思います
ナパーム弾や枯葉剤の他にも、親爆弾の中に大量の子爆弾を仕込んだクラスター爆弾があります
また、クラスター爆弾の一種のパイナップル爆弾やボール爆弾などの小型高速爆弾も多く使用されました
これらはあまりにも非人道的過ぎると現在は使用禁止、あるいはかなりの制限がされています
人を殺戮する兵器に人道的も何もあったもんじゃない、全ての兵器が非人道的なんですけどね
どんな戦争にも言えますが、戦争では最新鋭兵器の実験的使用や弾薬などの在庫処理的な側面もあると思います
在庫がなくなる事による兵器産業の活性化、戦争特需による内需拡大とかね・・・
ナパーム弾で焼かれた森です・・・
ナパーム弾とは主燃焼材のナフサにナパーム剤と呼ばれる増粘剤を添加してゼリー状にし、その燃焼材を充填した油脂焼夷弾です
アメリカ軍が開発したもので、きわめて高温(900~1,300℃)で燃焼し、広範囲を焼尽・破壊します
ちなみに同じ混合材料は、火炎放射器の噴射剤としても使われました
ナパーム弾の充填物は人体や木材などに付着するとその親油性のために落ちにくく、水をかけても消火が困難であります
消火するためには界面活性剤を含む水、あるいはガソリン火災用の消火器でないと効果はありません
また大変恐ろしい事に、ナパーム弾の燃焼の際には大量の酸素が使われるため、着弾から離れていても酸欠によって窒息死、あるいは一酸化炭素中毒死することがあります
ベトナム戦争で森林や住民を焼き払ったナパーム弾は特に粘性が低く、効果的に拡散するように作られていました
また、燃焼時間も長くなるように作られており、通常は10秒~30秒程度で燃え尽きるのに対し、10分前後も燃え続けたそうです
ベトナム戦争ではこのナパーム弾が400,000トンも航空機から投下されました
正確な統計は出ていないんですが、ナパーム弾と枯葉剤で国土の3分の2もの森林やマングローブの森が焼失されたと言います
現在では、残酷で非人道的との批判から公式に廃棄処分され、アメリカ軍は保有していないそうです・・・
クラスター爆弾のイメージ画像です
ベトナム戦争で使われたクラスター爆弾は、ケースに野球ボール大の子爆弾を300個ほど内蔵し、その子爆弾ひとつの炸裂で600個ほどの金属球を飛散させる「ボール爆弾」が使用されました
結果的に180,000個の金属球が飛び散り、秒速510mという拳銃の弾より速い速度で頭蓋骨骨折や大腿骨を骨折させる威力があります
ボール爆弾の被害者は治療が極めて困難で、かつ重い後遺症を残す事になります
子爆弾が手榴弾や指向性の無い散弾地雷の場合もあり、炸裂周辺の人員や通常の車両などを標的にする物もありました
クラスター爆弾には様々な種類の子弾が存在し、歩兵や軽車両を対象とする小型爆弾のほか、対人地雷を搭載した物もあり、中には爆発せずに不発弾となった子爆弾も多くありました
この不発子爆弾が戦争終結後に何らかの原因で爆発し、一般市民が負傷する事例が多数報告されています
子爆弾のうち約40%近くが不発弾となる事もあり、その非人道性によりクラスター爆弾の中の子爆弾の数が制限されています
現在禁止の動きが出ていますが、全て禁止と言う事ではなく、10個未満の爆発性子弾しか含まない
それぞれの爆発性子弾の重量が4キロ以上である、単一の目標を察知して攻撃できるよう設計されているなどの条件で使用が認められています
クラスター爆弾自体が禁止になるのではなく、中の子爆弾の数が規制されるってのもおかしな話ですよね
枯葉剤を散布するアメリカ軍機です
枯葉材散布の目的は、ベトコンの隠れ家であるジャングルを絶滅させる事、それと同時に農産物を汚染し、食べられなくする事でした
しかしこれが後々まで強い影響が残り、今もベトナムの人々を苦しめているのです
動物実験で催奇性が確認されているが、人間に対する影響は不明であるとする否定的な意見があります
これは人間に対しては動物のように実験を行うことが出来ない為、不明となっているのです
枯葉剤の散布は、名目上はマラリアを媒介するマラリア蚊や蛭を退治するためとされたが、実際はベトコンの隠れ場となる森林の枯死、およびベトコン支配地域の農業基盤である耕作地域の破壊が目的でした
アメリカ復員軍人局の資料によれば、確認できるだけで8万3600キロリットルの枯葉剤が散布され
コロンビア大学の調査では、散布地域と当時の集落分布をあわせると400万人のベトナム人が枯葉剤に曝されたと言う調査結果があります
◇ 枯葉剤の種類と作用は主に次のあげるものです
散布された枯葉剤は日本でいう除草剤に近い薬剤で、エージェントと呼ばれました
ベトナムでは主にオレンジ、ホワイト、ブルーの3種類のエージェントが用いられ、オレンジとホワイトは、植物の成長や代謝を阻害するものです
このうち特に大量に使用されたのがダイオキシンを大量に含んだエージェント・オレンジでした
散布から24時間以内に木々の葉は変色を始め、そして1ヶ月すこしで落葉します
新芽を殺すため除草剤は繰り返し撒かれ、その濃度は通常使用時の10倍に及び、結果的に枯葉剤は密林のあらゆる植物を殺していきました
エージェントオレンジに含まれていたダイオキシンは、史上最悪の毒物と言われています
ダイオキシンの急性毒性はあのサリンの2倍、青酸カリの1000倍と言われています
高い発ガン性で知られるダイオキシンは、極微量でも生殖障害や体内ホルモンの異常の原因となる物質で毒性が極めて高い物質です
枯葉剤の影響で下半身がつながった結合双生児、べトちゃんドクちゃんはご存知の方も多いと思います
枯葉剤の影響によると考えられる障害・症状として、組織の構造的異常として無脳症、小脳症、水頭症、二分脊椎を含む脊椎の変形、眼球欠損
機能的異常として記憶障害、精神遅滞、視力障害、難聴、発語障害
さらに口蓋裂、唇裂、四肢委縮、捻転、ベトちゃん・ドクちゃんに代表される結合双生児などなど
あげたらキリがないぐらい色々な影響があります
しかも恐ろしい事になかなか代謝せずに体内に蓄積し、その子供や更にその子供にも影響する事も確認されています
最新の研究結果ではダイオキシンが直接人体に影響を及ぼすのではなく、ダイオキシンがホルモンに成りすまして遺伝子を狂わせてしまうというものです
自ら人体を傷害するのでなく、誘導された遺伝子が暴走していくので、極微量のダイオキシンでも重篤な障害を引き起こすという事が分かってきています
ベトナム戦争で使われた枯葉剤、エージェントオレンジに含まれているダイオキシンの総量は500kgと言われています
ニューヨーク市の840万人の住民は、たった80gのダイオキシンが市の水道系に入っただけで、ほぼ全員死に至る とされています・・・
これらの事を総合的に見ると、やはり実験的要素も多分にあったのだと思います
いくら戦争とは言え、このような事は到底許される事ではないと思います
この記事へのコメント
聞く度に「じゃあ、人道的な兵器」って何?
と、この言葉に違和感を覚えてました。
宣戦布告し、民間人を傷付けず、軍隊同士で大砲や空中戦か何かで戦えば人道的となるのでしょうかね?
アメリカについてですが、あそこは何でも合理化してしまうので、結果、働き口が意外と無く、軍や軍需産業が無いと就職人口をまかなえないから仕方ないんだ・・・と、米軍と親しくしてる知人が言っていたことを思い出しました。
私自身も横田や座間のオープンベースがあると遊びに行き、戦車や戦闘機を見てカッコイイと思ってしまうアホなんですが、
本当はこういうの各国「せーの」で無くして、新しい平和的な産業を興せればいいんですよね・・・
なので、単純に戦闘機はカッコ良いって思いますし、ハッキリ言ってかなり好きです!
現実的にこれらの兵器は防衛や抑止力の面で必要って事は否めませんよね
ただ、自分の利益の為に無茶苦茶な理由を付けて戦争するのはもう止めてほしいですよね!
最近のハイテク兵器はレーザー誘導だとか、衛星を使っての誘導とかでピンポイントで攻撃ができますが、それでもたまに誤爆があって民間人が犠牲になったりするのも事実ですよね
そうすると永世中立国のスイスみたいな考えが良いんでしょうかね
傭兵の事だったり、武器輸出だったり多少の問題はありますが、戦争は仕掛けない、万が一仕掛けられたら全力で反撃する
それでもダメな時は国土を自ら焼き尽くし、国民もろともスイスの財産も全て焼き尽くして敵に戦利品を渡さない焼土作戦と言う覚悟があれば、そう簡単に戦争にはならないのかもしれませんよね・・・
大量殺人の道具ですから。。。
説明を読んでると、アメリカの指揮官が狂ってるとしか思えません
無茶苦茶過ぎて言葉が出てこないです
非人道的云々ということが言われ、では人道的な兵器があるのか、と言う議論になるかと思いますが、「生命の与奪」と言う観点を至上命題にしてしまうと論点がそれてしまうと思います
やはり残忍と言われる殺傷方法は存在しますし、また、後まで生体に及ぼす影響、環境への影響というのもあると思います
また、戦争そのものについても、人間に留まらない生物的闘争本能まで遡れば、善悪はともかく結果的に避け得ないという観点から考えないとユーフォリア的な神学論争に堕してしまうと思います
なので結論としては、ロジックであれやこれや語るのでなく、まさにゆけむりさんが提示されたように、今回のようなケースは明らかに残虐だな、と感じる感性こそが本質を表しているだと個人的には感じています
ベトナム戦争に詳しくはありませんが、大雑把には反共という錦の御旗に軍産複合体の思惑、アジア人に対する潜在的人種蔑視などが根底にあるとおもいます
そしてそれと同じようなことは今もなくなっておらず、かつ、それは良くないことだ、と観念的に唱えるだけでは何も変わらないと認識することこそが必要なのだと思います
主観的な見方ですいませんm(__)m
人道的な兵器なんて存在しないし、全て大量殺人の道具です
またまたおっしゃる通り、戦争は尋常じゃないですよね
まさに常軌を逸しているとしか思えません
カンボジアに大量に埋められた対人地雷ですが、わざと殺すまではいかない殺傷力にしてあるそうです
あえて言葉にはしませんが、人間が考える事とは思えぬ残虐な手法ですよね
どんな戦争も同じですが、この枯葉剤などは後世まで影響が残るので、特に許しがたい戦法だと思いました・・・
同じような戦力の国同士が結果的に戦争に発展してしまったならば致し方ない部分もあると思いますが、これは圧倒的な戦力の差があるんですからね・・・
おっしゃる通り、生物として闘争本能をはあるでしょうね
人類が誕生してからの歴史を見れば、それは明らかですよね!
実際に戦争は常にどかかで起きていますしね・・・
今回この施設の見学がメインとも言えたんですが、実際見学すると生々し過ぎて後味悪いと言いますか、非常に考えさせられますし、正直暗い気持にもなります
特に何も行動を取らない自分がブログで平和について語るのは本当におこがましいのですが、それでもやっぱり平和を望むと言う風に言いたくなります
なのでまた同じ事を言いますが、世界各国の首脳陣や国の政に携わっている人はこのような施設を見学してほしいです
ほんの少しづつでも何かが変わっていくのではと思っています・・・